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2016.02.20

guji OSAKAにバルコーネが生まれる!?

Buying report

guji OSAKAにバルコーネが生まれる!?

ハービスプラザguji OSAKAの隣に突如現れた正体不明のセレクトショップ「balcone di guji」。
そこはいったいどんなセレクトでどんなスタイルを提案していくのか・・・というと少し大げさですが、せっかく新しいカテゴリーのショップがオープンしたということで、guji代表の田野と立ち上げに尽力したバイヤー高階に語って頂きました。

ちなみに世の中では自作自演は厳しく糾弾されますが、弊店のコンテンツは全て事実に基づく自作自演になりますのでご承知おき頂きますようお願い致します・・・。

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メインブランドのCOVERT


それでは、宜しくお願い致します。



代表田野(以下田野)
宜しくお願いします。

バイヤー高階(以下高階)宜しくお願いします。


では、まず「balcone di guji」というショップがオープンした経緯をお願い出来ますか?


田野:おかげさまでgujiは今年で設立10年を迎えることが出来ました。これもひとえ にご支持頂けるお客様あってのことでして、本当に感謝しております。そしてこの10年を節目に、これから先の10年、そして20年を見据えてgujiを しっかり整備していこうという事を考えたんです。

高階:衣食住を構成する重要な要素であるとともに、逆説的ですが単なる一つの要素でしかないともいえますし・・・。正直以前に比べると趣味嗜好の多様化からファッションに対する世の中の情熱は下がっていると考えられます。
ライフスタイルショップが増えている理由はその辺りにあり、服だけお洒落でもね・・・、生活やシーンに合った格好良いスタイルじゃないとね・・・という感 じで物だけを提供するわけではなくファッションを軸とした生活スタイルを提案するというフェーズまで進んでおり、確実に欧米のファッションシーンと同じ道 を歩んでいます。
洋服の歴史がまだ深いとはいえない日本ではそれが飛躍的に早いスピードで進んでいる感じですね。

田野:熱いな・・・。

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サーフィーな雰囲気のSeaGreen

高階:僕たちはあくまでも洋服屋であり、ファッションを生活の中心に置きたい、洋服を身 に纏うことで生活を豊かにしたい、そう願っていますので、この信念をぶらさない店づくりをしたいと思っています。しかしながら、今のgujiでは僕たちの 満足のいく提案が出来る器が無く、やっていきたいこととお店の見え方をマッチさせるだけの場所も力も足りていませんでした。だからこそこの10年目という 年を一つの区切りとして、これからもより成長し、積極的に攻めた提案をしていきたいとの思いで増床に踏み切りました。

 

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COMMUNE DE PARISのブックレットには紳士のマナー10ヶ条が記載されている


なるほど、ということは新たな店という感じではなく、一つのコーナーみたいな感じですか?


田野:そうですね、完全に独立しているわけではありません。「balcone di guji」というのは、簡単に言うとコンセプトショップなんです。
僕達はオープン以来、イタリアンクラシックをベースにモードなエッセンスを加えたスタイルを提案してきました。古き良き手仕事をベースにしたクラシックな アイテムも多くセレクトしていますが、着こなしとしてはズバリのクラシックではなくミラノの香りがするような、程よくミーハーな感じで色っぽく、セクシー な感じでしょうか、基本的にはクラシコモーダといわれる都会的なスタイルですね。
そんな中、2年前にビジネススタイルを中心としたサロン的な空間を目指した「salotto di guji」をオープンさせました。イメージは「gujiの客間」という感じになりまして、guji本体とsalottoでは根っこの部分のマインドは同じ ですが、提案するスタイルが少し違います。よりスマートさや上品さを意識していますね。

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開店準備に勤しむ高階

高階:僕はバイイングに携わるようになって4年程なんですが、変化のスピードがそれほど 早くないこの業界において、今はトレンドの移り変わりも含め、よりスピーディーになってきていると感じています。例えば、以前はジャケットのインナーに カットソーを着ることなどほとんど考えられなかったのでセレクトはthree dotsのみで十分だったんですが、今や多くのブランドを取り扱っていますし、よりモード色の強いブランドもセレクトしています。
田野ともう一人のバイヤーである岩佐、そして僕と全員が全く同じ人間ではありませんので、同じテイストを目指しながらも仕入れるアイテムが違うということ はよくあります。三人の円が真ん中はgujiのメインのテイストとして重なっているんですけど、逆側の端をそれぞれ比べると少し距離が開いており、その部 分の商品を単品で比べると全く接点が無いような。クラシック+モードというスタイルも当然時代と共に変化していきますので、そんな中で新たな提案を模索し ていると、狭い店に様々なテイストが混在している状態になります。
僕はVMDも兼任していますのでなんとか綺麗に陳列できるように工夫してきましたが、それもそろそろ限界に達してきた所だったんです。gujiという六畳 一間のワンルームマンションにsalottoという子供が出来、スタッフもブランドも増え、気が付けば家族で家がいっぱいいっぱいになってきていましたの で、ここで少し無理をしてでも広い家に引っ越して、しっかりと整理しないと収拾が付かないといいますか、良い提案が出来ないと思ったんです。

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田野は5年前のmandoジャケットをこの日のために


それでレーベルを分けるということになったんですね。


 

高階:そうです。「guji」は創業以来の色・艶・夜をキーワードにイタリアントレンド を意識したスタイルを、「salotto」はエグゼクティブなビジネス・ドレス・パーティースタイルを、そして「balcone」では大人の男性に向けた モードカジュアルスタイルを提案し、プラストータルコレクションで展開しているブランドの世界観もしっかりと見せていくという具合です。

田野:もちろん全て根底にあるマインドは同じですので、その中で自由にミックスしたスタイルも楽しんで頂けます。
僕たちのスタイルを作る上で「ミックス」という概念は非常に重要なんですが、矛盾するように思われるかもしれませんが「カテゴライズ」も進めています。 TPOが必要とされないシーンにおいて、本来ファッションは自由ですし、もっと大胆に、積極的に楽しんでいいはずなんです。でも、そう思っている僕でさえ どちらかといえば保守的なスタイルを好んでいますので、僕のようなタイプの方でもファッションの幅を楽しめる店はどんなものかと考えると、適切にカテゴラ イズされ陳列された洋服をあるときはストレートに、あるときはミックスして提案できるスペースが必要でした。
gujiに来ると新しい発見があり、おしつけがましくなく自然に取り入れられるような、お客様を困惑させずファッションを楽しんで頂けるような場所を作る。それが今gujiに3つのレーベルが存在する理由です。

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こちらは最新のmandoのモーターサイクルコート

高階:なので、取り扱うブランドは今gujiであったものがベースになっていますし、ファーストシーズンですので新しいブランドは数える程しかございません。
「balcone」はイタリア語でバルコニーを意味する単語でして、バルコニーにはちょっと花を飾ったりテーブルを出して陽に当たりながらリラックスした り、広い所ですとバーベキューをしたりと肩肘張らない娯楽的なイメージがありますよね。人それぞれ使い方、楽しみ方がありますし、何となく爽やか。そう いったところから「gujiのバルコニー」を目指した店づくりをしていきたいと思っています。

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バルコニーにはやっぱりお花ですよね

田野:正直今は売り場面積に対してブランドや商品が多すぎてかなりゴチャゴチャになってたもんな・・・。僕たちの仕入れの意図を視覚的に正しくお伝えすることが出来ず、不安に思われたお客様も多くいらっしゃったと思います・・・(汗)。guji変わったな・・・ちょっと今の俺の気分じゃないな・・・みたいな。
でも、これを機に更に進化したgujiをお見せできるのでは・・・と考えています。

高階:クラシック+モードというテイストもどんどん新しく変化していますし、目に見えた変化を意識しつつ、コンテンポラリーカジュアルを提案することが理想です。
まず、今回レーベルをしっかりと分けることで、その中で取り扱うブランドやテイストに一定のルールやガイドのようなものが生まれます。カテゴライズするこ とで何に何を合わせるか?というスタイリングの幅が一見狭くなったように感じられますが、実際はその逆でそのレーベルごとのスタイルをガイドにしつつ自由 にミックス出来る空間になります。同一レーベルでまとめるのも良し、最も離れていると思われる「salotto」と 「balcone」をクロスオーバーさせるも良しという具合で、お客様に自由にファッションを楽しんで頂きたいと思っています。
正直パリのcoletteやミラノのEXCELSIOR、Brian & Barryのようなショップを目指すというとおこがましいかもしれませんが、商品だけではない価値があるショップになれればなぁ・・・と。

田野:志は高く、腰は低くやな・・・!!(キリッ)

高階:・・・(苦笑)

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正面ウインドウ


具体的にはどんなブランドがラインナップされるんですか?


高階:メインになるブランドはCOVERTCOMMUNE DE PARISMONSIEUR LACENAIREmandoなどのフルコレクションで展開しているデザイナーズブランドです。
そういった中にスポットでLARDINITAGLIATORETHE GIGIなどのアイテムをミックスするような感じなんですが、すいません、まだ具体的にどこまでgujiと棲み分けるかというのが決めきれていなくて、これから模索して精度を高めていく段階なんです・・・。

田野:せっかくこんな対談してるのに、明確にお伝えした方がいいんじゃないの?

高階:それはそうなんですが、そこは大人の事情がありまして・・・。やっぱり成績が良くないと続けていけませんし・・・(汗)
ただ、ブランドは同じでも生地のイメージや仕立てなど、製品の雰囲気でこれはguji、これはbelconeっぽいよね・・・というようにはなってますんで、安心してください。

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gujiの壁が一部取り払われ、balconeとつながっています


ちなみに、「balcone di guji」の名付け親はどなたなんですか?


田野:僕達もオーダーさせて頂いているニットブランド「ma’ry’ya」のデザイナーであるマリアさんです。
コンセプトを話していると「balconeとかどう?」みたいな感じでさらっと仰っていただいて、めっちゃええな・・・と。やっぱり人気ブランドのデザイナーのクリエイティビティは違うな・・・と。そこからありがたく頂戴いたしました。

高階:正式に名前が決まる前に僕たちが仮で使っていたのは「guji mode」だったので、それだけで痛々しい程の違いを感じますよね・・・(汗)。
まあ、その辺はさておき僕たちのジャンルでは他には無いタイプのお店になると思いますので、ちょっとした 冒険心とともに是非ご期待下さいね!!

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balcone di guji
〒530-0001
大阪市北区梅田2-5-25 ハービスプラザB1F
06-0643-7280
OPEN 11:00 CLOSE 20:00